【永久保存版】伝わるエントリーシートの書き方とは?

就活生のみなさん。はじめまして!

現在、採用コンサルタントとして企業の新卒採用・中途採用の設計をする採用コンサルタントとしても活動しており、エントリーシートの問題を作成したり、エントリーシートの合否を決めたりする仕事をしております。

この経験やノウハウをもとに「エントリーシートの書き方」についてお伝えさせて頂きます!

そもそもエントリーシートとは?

この時期にもなると、そろそろ周りも就活モードになっているのではないでしょうか?この記事は「エントリーシートの極意」となっておりますが、ひとまず、就職活動のフェーズについて簡単におさらいしておきましょう!

以下の図に、就職活動の基本的な選考フローを記載しております。

内定に至るまでそれぞれには、「選考の目的」がしっかりあります。

人気企業であれば、応募者は50,000人を超える企業もあります。企業は、50,000人全員を選考してあげたいという気持ちは山々ですが、物理的に限界があります。そこで、エントリーシートを使って【選考をする学生】を選別するという目的があります。エントリーシートを提出して、選考を通過する(次の選考に進める)確率は企業によってばらつきはありますが、一般的には、合格率は30%程度と言われています。

1次選考

グループディスカッションやグループワークを実施する企業が多いです。これは、学生がN対Nのコミュニケーション場で、どのような行動をとるのかを判断します。ここも、一般的に合格率は30%程度と思って頂いて構いません。これは【面接をする学生】を選別する場です。後程記載しますが、面接は比較的「誰を合格させようか」という目線で判断しますが、ここまでは「誰を落とすか」というネガティブチェックの割合が多く見られます。

2次選考

面接官1人に対して、2,3人の学生が面接を受けます。いわゆる「集団面接」を実施する企業が多いです。序盤の面接では【部下にしたいかどうか】で判断するという目的が多く、若手の面接官が出る傾向が多いです。ざっくり言ってしまうと「コミュニケーション力」を見られているのですが、どんな面接官でも、しっかりと気持ちが良い会話ができるかどうかを重視している企業が多いです。

3次選考

面接官1人と学生1人で、約60分という時間をかけてじっくりと「個人面接」をする企業が多いです。ここまで来ると「誰を合格させるか」「誰に内定を出すか」という選考になってきます。ここで一番見られているのは【この学生は、内定辞退しないかどうか】をかなり重視して見られています。つまり、「弊社に入社したらどんな仕事をしたいですか?」「他にはどんな企業を受験していますか?」など、志望動機を聞かれるケースが多いです。ここでしっかりと志望度の高さをアピールしておかないと、「この学生は内定を出しても、他の企業に入社してしまうかも」「このくらいしかうちの会社を理解していないなら、ちょっと辛いことがあったら辞めてしまうかも」という理由で落とされてしまうので要注意です。

内定(最終選考)

最終選考まで進んでも安心してはいけません。合格率は、これまでのフェーズで一番高めではありますが、ここで落ちてしまうことも結構あります。ここまで来たら企業は、「誰を内定出しても大丈夫」という気持ちで最終選考まで進めています。しかし、ここで見られているのは【数年後、エース級の活躍ができるかどうか】というところだと思います。聞かれる内容は、1次面接~これまでの復習のような確認の質問が多いので、これまで聞かれた内容は必ず復習しておきます。そして、自分のどの部分が評価されたのか、自分のどこか懸念されているのかをしっかりと把握し、「御社に入社します。辞退もしませんし、辛いことがあっても辞めません」という内容をアピールすることが必要です。

と、ここまで一般的な内容を書いてしまいましたが、概ねどの企業も上記の考えを持っていると思って頂いて大きな違いはないです。面接のテクニックなどもお伝えしたいのですが、今回はエントリーシートのお話ですので、ここからはエントリーシートの内容を詳しくお伝えしていきます。

なぜ選考にエントリーシートがあるのか?

それでは、もう少し、エントリーシートについて詳しくご説明します。前述の通り、基本的な考え方は応募者全員を面接することができないので、面接に呼ぶべき人物を選ぶために用いる採用手法です。中には、説明会に参加できる人を選抜するために用いている企業もありますが、基本的には応募者全員と会うのは無理!ということで、会える人数分に絞り込む作業のことです。

ここで、エントリーシートは、主に2つの使われ方をしているということを最初にお伝えします。

(1)エントリーシートによる選考
(2)エントリーシートを面接の素材にする

企業によって使われ方は異なりますが、大きくこの2つです。
まず、(1)ですが、エントリーシートをじっくり読まれて合否を決めているとは考えにくいでしょう。(1)のエントリーシートによる選考では、

「締め切りよりも早く提出しているか?」
(企業は、早いほど志望度が高いという印象を持ちます。)

「誤字脱字はないか?」
(志望度が高い企業には、誤字脱字はないはずです。誤字脱字があると、慎重さがないと思われるだけでなく、志望度が低いと思われてしまいます。)

「わかりやすい文章か?」
(わかりやすい文章を書ける人は、コミュニケーション力があるという印象を持ちます。)

上記3つが見られています。このくらいでしか、エントリーシートで判断することができないのです。もっと言うと、「エピソードで差別化をして合格しよう!」とするのはかなり難しいと考えた方が良いです。学生に人気がある企業は、1万枚は軽く超えるエントリーシートが提出されます。

例えば…
・マクドナルドのアルバイトで、店長代理を任せれ、売り上げを2倍にした。
・スターバックスのアルバイトで、副リーダーを任せれ、お客様満足度が2倍になった。

この2つのエピソード。どちらかしか合格しない場合、どちらを合格にさせますか?

もし、採用担当者が1枚1枚エントリーシートをじっくりと読んでいると仮定した場合…

「スターバックスの方が、お客様満足度を2倍にすることが難しそうじゃないですか?」
「いやいや、マクドナルドの方が難しいですよ!」

みたいな会話をしていると思うでしょうか?この2枚だけならいいでしょうけど、これが10,000枚届いた場合、10,000枚の優劣を、エピソードでつけることができると思いますか?学生の就職支援をしている私としては、学生が魂を込めて書いたエントリーシートを1枚1枚見て欲しいのですが、残念ながら現実はそんな非効率なことはしません。そんな面倒くさいことをしたくないから、インターンシップや、webテストなどを実施しているわけですね。

ではいつ見られるのか?

最もじっくり読まれるタイミングは、面接のときでしょう。それが、(2)のエントリーシートを面接の素材にするということです。
それでも、おそらく面接前の5分ほどで目を通すことになると思います。企業は採用シーズンになると、これまた膨大な量の学生と面接をします。1組面接が終わって、また1組面接が始まってと、次から次へと学生の面接をするわけです。まさに、その合間に読まれるエントリーシートが、1番時間をかけて読まれることでしょう。

面接の素材にするポイントとしては、この学生にはどんな質問をしようかということです。
つまり、この章の結論は【エントリーシートは面接を受かりやすくするために書くもの】という意識を強く持って欲しいと思います。それができれば、(1)の場合でも、エントリーシートは通過します。人気企業であればあるほど、(2)の要素が強くなってくるはずです。そのため、今回のエントリーシートの極意では、【面接を受かりやすくために書く、エントリーシートの極意】についてお伝えすることになると思います。そうすると、必然的にエントリーシートによる選考をする企業でも通過する確率が高くなる要素がたくさんあるからです。

エントリーシートの誤解

よく学生から聞かれる質問があります。
「私は、学生時代にたいした経験をしていないのですが、選考に不利でしょうか?」
「サークルで副部長を務めているのですが、部長じゃないし、規模も30人くらいなので、アピールできませんよね…?」
このような質問を、本当にたくさんされるのですが、これがとんでもない誤解です。普通の学生でも、普通の学生生活を送っていても、人気企業から内定は必ずとれます。実際、私が主催している就職スクールで一緒に頑張った学生は、偏差値50前後の大学で、本人はかなり学歴の低さを心配していました。しかも、浪人していてさらに1年留年をしているので、1浪1留で、塾のアルバイトを頑張っていたという学生。それでも、彼はコンサルティングファームに内定を獲得しました。

これは「企業は学生時代の成果をあまり重視しない」ということをお伝えしたいのです。もし、本当に”すごい経験”をしている学生しか採用しないのであれば、先ほどの図のような、長い選考フローはいらないですよね。履歴書1枚で、”すごい経験”をしている学生を、とにかく採用すればいいのです。

大切なこと、そして最も基本的なことは、自分の言葉で、自分の魂を込めて書くことです。いきなり、ありきたりなことで申し訳ないのですが、それでも本当に重要なことです。理由は2つ。

(1)無理にエピソードを作って提出しても、落ちたときの後悔が大きいから。
(2)本当に思いを込めて書かないと、面接で突っ込まれた時に自分が苦しむから。

この2つに尽きます。(1)は言わずもがなですけど、(2)については自分の選考突破確率を大幅に下げてしまうリスクがあります。思いを込めて書いたエントリーシートは、面接で対策していない質問が来ても、なんとか切り返せるものです。次回詳しくお伝えしますが、自己PRであれば「これまでの人生で、本当の本当に頑張ったこと」を書いた方が良いのです。私の知っている例では、「大学3年間、毎朝自炊をしてきました。1人暮らしでお金がなかったので、朝ご飯を自炊して、その残りをお弁当にして学校に持って行きました」というエピソードをエントリーシートに書いている学生がいました。この学生は、面接突破率がものすごく高かったですよ。本当に頑張ったものであれば、エントリーシートを読んでも、面接で話しても、採用担当者の心は大きく動かすことができるのです。

本誌を読んでくれているあなた自身が、本気で頑張ったことに対して、「どのように考え」「何を感じ」「どう行動して」「どんな結果で」「何を学んだのか」。これを自分の言葉で、魂を込めてエントリーシートを書くことが大切です。エントリーシートだけではなく、就職活動全体でとても大切なことですよ!

「良い文章」と「悪い文章」

では、まず【良い文章】と【悪い文章】について考えてみましょう。これまで、小学校の作文に始まり、大学のゼミレポートなど、たくさん文章を書く機会があったと思います。その度に、いろいろなことに気をつけて文章を構成してきたと思いますが、みなさんはどんなことに気をつけて書いてみましたか?それを思い出して、まずは1度、良い文章と悪い文章はどのようなものか考えてみましょう!(近くに紙とペンがあったら、ぜひ書き出してみてくださいね。)

なぜこの作業が大事かと言うと…実はこれまで習ってきた文章を書くにあたってのポイント。これがまさに、エントリーシートを書くにあたって大事なことなのです。忘れていたり、もう身に染みつき過ぎて思いだしたりすることもないかもしれませんが、まずあなたが知っている文章を書くにあたっての必要な要素。これが、まずエントリーシートを上手に書くポイントです。

一応、既に知っているであろう、文章を書くにあたっての基本的な要素挙げてみます。

・誤字脱字がない(前述の通り、すごく大事です)
・「~です」「~ます」調を統一すること
・話が変わるときは、段落を変えて、最初の1マスを空ける
・主語と述語がはっきりとしている
・「て」「に」「を」「は」の使い方が正しい
・接続詞「そして」「~が」を乱用しない
・ら抜き言葉(ら抜き表現)で書かない

などなど…これは小学校の授業で習ったことですが、この基本は大切です。
この基本的なポイントをふまえて、このポイントがクリアできているという前提で、私がお伝えするエントリーシートのポイントをお伝えします。

書き方のポイント1 何を書くか!

1.全体戦略を持つべし。
2.質問に的確に答えるべし。
3.メッセージが明確であるべし。

1.全体戦略を持つべし。

全体戦略とは、内定に必要な3要素があることを万遍なくアピールしてくださいということです。私がお伝えしている、内定に必要な3要素を以下の図でご説明させて頂きます。

つまり、全体戦略とは、エントリーシートの設問に対して、内定に必要な3要素を、どの設問でアピールをするかを、書き始める前に考えるということです。例えば、エントリーシートの設問で

(1)自己PRをお願いします。
(2)これまでの人生で、一番の挫折経験を教えてください。
(3)今後の日本経済が、どのように変化していくか、あなたの意見を教えてください。

この3つの質問があったとします(例題なので、ものすごくわかりやすい設問にしております。)この3つの質問があったときの全体戦略とは、

(1)自己PRをお願いします。⇒主体性をアピールしよう!
(2)これまでの人生で、一番の挫折経験を教えてください。⇒協調性をアピールしよう!
(3)今後の日本経済が、どのように変化していくか、あなたの意見を教えてください。⇒論理性をアピールしよう!

ということになりますね。後程お伝えしますが、「主体性アピール用」「協調性アピール用」「論理性アピール用」のエピソードを用意しておくと、楽にエントリーシートが書けるようになりますよ!

2.質問に的確に答えるべし。

エントリーシートに限った話ではありませんが、まずは質問に対して答える。いわゆる【結論ファースト】を意識して書きましょう。例えば、「学生時代に頑張ったことはなんですか?」という設問に対して、

(A)私は学生時代、スターバックスでアルバイトをしていました。その店舗は、関東地区でとても売上が悪い店舗でした。働いているメンバーのモチベーションが低く、店舗全体が暗い雰囲気でした。店長代理というポジションを任されていた私は、この状況を変えたいと思い~

(B)私が学生時代に頑張ったことは、店長代理として、アルバイト先の売上を2倍にしたことです。私は、スターバックスでアルバイトをしています。その店舗は、関東地区でとても売上が悪い店舗でした。

Bの文章が質問に的確に答えている、【結論ファースト】ということです。当たり前のことのように思いますが、多くの学生さんは、Aの文章で書いてしまっていることが多いです。前述の通り、エントリーシートをじっくり見られるタイミングは面接前だと思った方が良いです。時間がない中でエントリーシートを見られると考えた場合、やはりすぐに内容がわかる内容の方が適切です。最後まで読ませるのではなく、最初の数行を読んだだけである程度内容が理解でき、最後まで読む気にさせることが、とても大切なポイントです。

3.メッセージが明確であるべし。

これは一言で言うと、「読んだ人が全員同じ感想を持つように意識する」ということです。当たり前ですが、1つのエピソード対して伝えたいメッセージがありますよね。例えば「このエピソードで、目標を達成する力を伝えたい!」と思ったとします。その場合、10人の採用担当者が10人全員「この子は、目標を達成する力がある!」と思ってもらわないといけないということです。これはもちろん文章力を高めるということでも身につきますが、お友達などに見てもらうことをおススメします。お友達10人全員が同じ感想を持ってくれたら、それは良い文章を書けているということです!ここに関しては、1つのエピソードをブラッシュアップするときのポイントというイメージです。このエピソードでいこうかなというのが決まったら、とにかくたくさんお友達や先輩に見せて、少しずつ表現などを変えていきましょう。

書き方のポイント2 どう書くか!

1.構造的であるべし。(まずは箇条書きにしてみよう!)
2.具体的であるべし。(物語として書いてみよう!)
3.わかりやすい文章であるべし。(中学生にもわかるように書こう!)

 突然ですが、みなさんは『桃太郎』の話を知っていますか?“むかしむかしあるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました~”でおなじみの、鬼退治をして大活躍する『桃太郎』のことです。おばあさんが、たまたま川で洗濯をしていると、偶然にも川に桃が流れて来たらしいです。その桃を家に持って帰って、食べようとしたら、なんと桃の中から生まれたという特殊な経歴の持ち主ですよね。途中で、きびだんごを巧みに使って、犬や猿や雉を仲間にしていましたね。最後は鬼が村人から盗んだ財宝を持って帰り、おじいさんとおばあさんと幸せに暮らしたらしいです。…と、決して桃太郎について解説をするわけではありません。要は、この『桃太郎』を限られた文字数で、伝えなければいけない情報を伝えて、誰にでもわかりやすく伝えることができますか?まさにこれがエントリーシートを書く能力のわかりやすい例だと思っています。それでは試しに、『桃太郎』を400文字で書いてみましょう!

「桃太郎とは、日本のおとぎ話である。「桃太郎」が、イヌ、サル、キジを従えて、鬼ヶ島まで鬼を退治しに行く物語である。当時、おじいさんは山へ柴刈りに、おばあさんは川に洗濯に行っていた。おばあさんが洗濯していると、大きな桃が流れてきた。おばあさんは桃を自宅に持って帰り、桃を食べようとすると、桃の中から男の子が出てきた。それを「桃太郎」と名前を付け、育てることにした。桃太郎が大きくなった頃、鬼が村へ襲ってきては財宝を奪い、村人を困らせていた。桃太郎は鬼を退治しに行こうと、鬼ヶ島へ征伐に出かけることにした。おばあさんが別れ際にきびだんごを作って渡してくれた。鬼ヶ島に向かう途中、犬、猿、キジと出会った。それぞれが、きびだんごを欲しがるので渡すと、3匹は桃太郎の家来になった。桃太郎と家来たちと力を合わせて鬼退治をした結果、無事に鬼を退治し、村人から奪っていった財宝を持ち帰ることができ、村には幸せが戻った。」

さあ、皆さんの『桃太郎』はしっかり400文字でわかりやすく書けているでしょうか。コミュニケーション能力の高い『桃太郎』になっているでしょうか。これはエントリーシートのノウハウというよりは、「良い文章を書くため」の練習です。(ノウハウは次の章からお伝えしますね!)一度、ぜひ周りの就活仲間とワークをしてみてください!このワークを、私が運営している就活スクールでやらせると、「桃が流れてこない桃太郎」「きびだんごを配らない桃太郎」など、新しい『桃太郎』が生まれてしまいます…。練習がてらに一度実践することをおススメいたします。

1.構造的であるべし。(まずは箇条書きにしてみよう!)

例えば桃太郎の場合、必ず書かないといけない情報がありますよね。
時:むかしむかし
登場人物:おじいさん、おばあさん
仕事:おじいさん→山へ芝刈り、おばあさん→川へ洗濯
流れたもの:桃
大きさ:大きい
流れた場所:川

このように、まずは確実に洩れてはいけない情報や拝見を箇条書きにして書き出すことをおススメいたします。なぜこのような作業が必要なのかは、この後記載いたしますので、どうぞ読み進めてみてください。

2.具体的であるべし。(物語として書いてみよう!)

上記のように箇条書きをしてから、そのあと初めて、

むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました。おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯にいきました。おばあさんが川へ行くと、上のほうから大きな桃がどんぶらこどんぶらこと流れてくるではありませんか…

というように物語として書き始めることができるようになります。つまり、自分にとっては当たり前のエピソードですので、無意識に省いてしまいがちな情報や背景を落とさないためです。これを落としてしまうと、読み手に具体性が伝わらなくなってしまうので要注意です。

また、「私には行動力があります」と書いても、残念ながら行動力は伝わりません。「○○と言う困難があったけど、△△という行動を自ら進んで取り組んだ」「さらに、○○という課題に直面したが、誰もやりたがらない△△という取り組みをした」のように、具体的になって初めて伝わります。行動力があるかどうかは、全ては読み手が決めることです。行動力があることに説得力を持たせるための情報を、具体的に書いて説得力を持たせる必要があります。

そのため、1度全て箇条書きで書く!必要な情報が洩れていないかをチェックする!そのあと、文章として書いてみる!を意識して書いてみてください。

3.わかりやすい文章であるべし。(中学生にもわかるように書こう!)

これは簡単です。誰にでも伝わる単語で文章を表現しましょうということです。(理系の専門分野は除く)
例えば…

✕バイト ○アルバイト
✕バスケ ○バスケットボール
✕バレー ○バレーボール

というように、省略形で使ってしまいがちな単語は要注意です。あまりないとは思いますが、たまにこういう学生が見受けられます。

私はよく「中学生にもわかるように」と伝えています。自分の経験を書くことが多いので、ついつい自分の専門分野の言葉を一般常識と捉えがちだったりします。自分にとっては当たり前のことを書いてしまうことがあるので注意してください。知らない人が読むと、意外と伝わらないことがあったりします。アルバイトとか部活とかは結構危険ですね。
例えば「アルバイト先はコミュニケーションが取りに環境で…」という事実があっとします。この原因が「10代の高校生から50代の方まで働いている職場のため、休憩中も会話がない」だったとします。意外と、この背景をカットしてしまうエントリーシートが多いです。この文章を削ってしまうと、せっかくの苦労も伝わらなくなってしまうので、自分が当たり前だと思う背景こそ、大切に扱って欲しいと思います。 
対策としては、たくさん他の人に添削してもらうことです。私が運営する就活スクールでは、必ず学生同士で読み合いをして、その後私が添削をして、ようやく企業に提出しています。面倒くさいと思うかもしれませんが、志望度が高い企業だけでもぜひやってみてください。

書き方のポイント3 最終チェック!

1.副詞は排除するべし。
2.一文を短く書くべし
3.陳腐な「まとめ」は不要であると知るべし。

1.副詞は排除するべし!

 「すごい」とか「とても」とか「非常に」のことです。これは、わざわざ書く必要はありません。「すごく大変だったね」は読み手側が判断することです。今後、このような副詞は書く必要はありませんので、今日から全て削除してください。削った分は、ぜひ「絶対に伝えたいメッセージ」を伝えるための情報を補ってください。

2.一文は短く書くべし!

 句点が多いエントリーシートを多く見ることがあります。句点が多いと、「Aで、Bで、Cで、Dで、Eです。」のように、どうしても一文が長くなってしまいます。これは、明確な文字数などはないですが、多くても80文字くらいでしょうか。「しかし」「なぜならば」の接続語を上手く使って、リズムの良い文章に仕上げてください。

3.陳腐な「まとめ」は不要であると知るべし!

 「私は、Aという経験をしてチームワークが身に付きました。この経験で学んだチームワークを活かして、社会人になっても頑張りたいです」という文章のことです。まさに就活っぽい、エントリーシートっぽい文章ですね。今日から、これは一切削除しましょう!これだけで、下手したら100文字くらい消費してしまいます。このようなまとめに100文字使うのであれば、「伝えたいこと」に具体性を持たせて、説得力を持たせるために使ってください。

エントリーシートに書くエピソードの準備

さて、ここまで理解できたら、実際に書き始めることができます!
今回は「自己PR」を例にさせて頂きますが、どんな問題にも通用する書き方ですのでご安心ください。

自己PRは前述の通り「人生で一番頑張ったこと」を書くことをおススメします。なぜならば、本当に頑張ったことであれば、面接でとても気持ちのこもった回答ができるだけでなく、想定外の質問が来てもちゃんと答えることができるからです。これを、就活っぽい、いわゆる「作られたエピソード」を書いてしまうと、自分の首を絞めるだけになってしまいますので、本当に頑張ったこと(できれば大学時代)を1つ思い浮かべて読み進めてみてくださいね。

手順1.800字→600字→400字→200字と書いてみよう!

まずは、これまでお伝えさせて頂いたことを意識しながら、「自己PR」について800字で書いてみましょう。例えば、今回は「責任感があります!」について自己PRをするとします。その場合、800字で書こうとすると、以下のようにエピソードを3つくらい書いてちょうどいい文量になるかもしれません。そのため、3つのエピソードを800文字に盛り込んでしまいがちです。

・居酒屋のアルバイトでリーダーをしていました。
・友人の悩み相談をされると、必ず最後まで相談にのっています。
・ゼミの課題を、最後までやり遂げました。

しかしここで、気をつけて欲しいのは、「責任感がある」ことを伝えるために1つのエピソードだけで800字をフル活用することです。1つのエピソードに少しずつ慎重に肉付けをします。それは、「責任感がある」ことを伝えるための情報です。上記3つのうち、1つだけエピソードを絞り込み、具体的に書いていきます。  
さて、800字が書けたらこれを600字にしてみましょう。その際、200文字の余計な文章を減らす必要が出てくると思います。重要な要素は残し、「この文章はなくても相手に伝わるだろう」という文章は慎重に削っていきます。ちなみに、600文字で書くというのは、面接用にも使えるからです。面接官に「自己PRをしてください!」と言われたら、この600文字の文章を話し言葉で伝えましょう。これがちょうど良い量になると思います。
それでは、さらにそれを400字にしてみましょう。すると「3年間頑張りました」を「頑張りました」に減らす必要が出てくるなど、2~3文字単位で削る作業が必要になってくると思います。そもそも「頑張りました」などという抽象的な表現は使用できなくなるかもしれませんが問題ありません。これは、面接官が判断することですので書く必要はないと思っても大丈夫です。
大切なのは、800文字から一気に200文字に減らさないことです。そうすると、また必要不可欠な情報が排除されてしまい、自分だけがわかる文章になってしまうからです。800字を書いてから、少しずつ200字まで絞れば、絶対に外せない情報を残すことができますし、「一言で言いたいこと」について最も効率的に伝えるにはどうしたらよいのか、コツがつかめてくると思いますよ。これも面接にも応用できますので、文章を書くときは、ぜひこの手順を意識してみてください。

手順2.結論ファーストで書こう!

 前述の「質問に的確に答えるべし」にも記載はありますが、まずは結論から答えることを忘れないでくださいね。そのうえで、結論⇒根拠1.根拠2.根拠3.という記述方法が基本であることも、ぜひ覚えて頂きたいと思います。志望理由を問われている場合、「貴社の企業理念に共感するから」と結論を書きます。そのあとに「1.共感する理由」「2.企業理念と一致する行動をとった経験」などと続けます。特に外資系を志望している学生は、気を付けた方が良いです。結論because理由、という英語の語順に慣れ親しんでいる場合が多いので、日常会話から癖をつけておいた方がよいと思います。
 また、これは面接でも通用します。緊張しているときほど、「学生時代頑張ったことは?」の質問に対して、『私は大学1年のころから、カフェでアルバイトをしており、そこで店長代理を任せられていました。そのアルバイト先はチームワークが悪く、みんなのモチベーションが低下していました…』と背景から伝えてしまいます。まずは結論から。忙しい採用担当者が、短い時間で読むので、その人が読みやすいように書いていきましょう。

手順3.誤字脱字をチェックしよう!

誤字脱字があると「この人はだらしなさそう」「このエントリーシートに魂を込めていない」と思われます。でも、考えてみてください。もし、めちゃくちゃ行きたい企業のエントリーシートを書く場合、超集中して書くと思いませんか?ボールペンで書いている途中で文字を間違えたら、もう1度最初から書き直すと思いませんか?おそらく書き直すと思います。ということは、誤字脱字があった場合、企業側は「この学生は当社への志望度が低いな」と思ってしまいます。「志望度が高かったら何度も誤字がないか見直すはずだよな」と思うからです。
字のうまさは人それぞれではありますが、丁寧に書こうという気持ちは持ってください。汚い字で誤字脱字だらけだと減点は大きいことに間違いはありません。締め切り直前に書くとどうしても誤字脱字が増えます。余裕を持って書くようにしてください。

手順4.とにかく人に添削してもらおう!

エントリーシートの添削は、就活仲間・社会人を含めて20回という量を是非目標にしてください。20回添削してもらっている人は、なかなかいないと思います。その際、「自分が伝えたいメッセージが伝わっているか」の答えあわせをしてくださいね。20人全員の回答が一致していれば、おそらく質の高いエントリーシートと言えると思います。そうすると、落ちる可能性もかなり減りますし、面接の突破率も上がります。実際、私が運営している就活スクールでは、必ず全員にエントリーシートを添削してもらい、全員からフィードバックをもらいます。最初は、みんなの意見はバラバラなのですが、とにかく添削を繰り返していると、すぐに自分が伝えたいメッセージを伝えることができるようになります。

実際にエントリーシートを書いてみよう!

さて、これまでの内容をお読み頂くと、「良い文章」の書き方と「エントリーシートの基本」がわかるかと思います。今回はそれを踏まえたうえで「受かるためのエントリーシート」つまり、「面接官が喜ぶようなエントリーシート」を書けるようにしましょう。面接官が喜ぶエントリーシートを書けると、まさに面接時に有利になると言えます。もっと具体的に言うと、

・エントリーシートを見ただけで、どんな人物像かがわかる。
・質問がしやすい(質問をしたくなってしまう)エントリーシートである。

というエントリーシートが書けるようになることがベストです。その書き方を説明する前に、まずは「内定に必要な3要素」について、これまでにお伝えしておりますが、もう1度、確認のために復習させてください。

主体性は、「どれだけ苦労をしてきたか」を伝える!(実績のすごさは関係ない)
協調性は、「価値観の異なる人とも仲良くやれます」を伝える!(仲の良い、関係性ができている人とうまくやる力ではない)
論理性は、「自分が伝えたいことを明確に」伝えてアピールします。(学歴の高さは関係ない)

多くの方はこれまでの定義とは違うという感想をお持ちだと思いますが、こちらの定義をぜひ覚えておいてくださいね。特に主体性が一番勘違いをするケースが多いように思いますので、ご注意ください。実績があるかないかではないのです。課題や目標に対して、苦労をどう乗り越えてきたかが知りたいのです。この内容を前提として、エントリーシートを書いて行きます。

1.主体性・論理性・協調性を万遍なくアピールしておくべし!

前回もお伝えしましたが、とても重要なので、応用編でも詳しく説明させてください。

例えば、以下の設問は、ある食品メーカーが利用した、実際のエントリーシートの設問です。

【設問1】当社への志望動機をお書きください。
【設問2】学生時代、最も頑張った出来事についてお書きください。
【設問3】設問2の出来事で、成長した点・学習した点についてお書きください。

このようなエントリーシートがあった場合、みなさんはどのネタを、どの設問に使うでしょうか。わかりやすくお伝えするために、悪い例をご紹介します。

【設問1】当社への志望動機をお書きください。
⇒日本の食文化を世界に広めたいからです。学生時代に、発展途上国にボランティアに行ったことがきっかけで、「食の大切さ」を感じることができました。日本の食文化の魅力を世界に伝えていきたいです。

【設問2】学生時代、最も頑張った出来事についてお書きください。
⇒アルバイト先のチームリーダーとして、売上を2倍にする目標をたてた。その目標を達成するために、お客様にアンケートをとり、店舗改善に役立てた。結果、売上を2倍にすることができた。

【設問3】設問2の出来事で、成長した点・学習した点についてお書きください。
⇒自分が率先して行動することで、周りを巻き込むことができた。この経験が自信となって、ゼミの活動でもリーダーとして率先して活動している。

いかがでしょうか。この文章を読んでおそらく「主体性」が高い人であることはわかりましたが、それ以外は伝わってこないことがわかります。せっかく3問もチャンスをもらっているのに、チャンスを無駄にしてしまっている悪い例です。そして、学生が一番陥りやすいパターンと言えるでしょう。
これを、「内定に必要な3要素」を万遍なくアピールしたエントリーシートにすると、以下のような内容になります。

【設問1】当社への志望動機をお書きください。
⇒日本の食文化を世界に広めたいからです。学生時代に、発展途上国にボランティアに行ったことがきっかけで、「食の大切さ」を感じることができました。日本の食文化の魅力を世界に伝えていきたいです。(主体性)

【設問2】学生時代、最も頑張った出来事についてお書きください。
⇒アルバイト先のチームリーダーとして、「組織として良いサイクルが回っていない」という問題に気づいた。その問題の根本には、ABCという原因があるのではないかと推測した。Aという原因についてはaという対策を。Bという原因についてはbという対策を。Cという原因についてはcという対策をとった。その結果、組織は改善され、結果として売上は2倍になった。(論理性)

【設問3】設問2の出来事で、成長した点・学習した点についてお書きください。
⇒課題を共有する難しさ、全員で同じ目標に向かう難しさを学んだ。特に、年代が違う人や価値観が全く違う人と接していく難しさを学ぶことができた。しかし、コミュニケーションを取ったことがない人こそ慎重に接し、背景を読み取ろうとすることで、お互いの距離感が縮めるスピードが短縮されたことが成長したと感じた。(協調性)

設問2と3を大きく改良しましたがいかがでしょうか。意外と「主体性」がありそうな人物であるということは変わっていないと思います。しかし、「論理性」と「協調性」を伝えたことで、より魅力的な人物として伝わっているはずです。「主体性もあり、物事の本質を捉え原因を冷静に分析し、それを達成するためのエネルギーもあるし、誰とでもコミュニケーションもとれそうだし、さらに客観的に反省できる力も高い!」という評価をもらえるような内容だと思います。「内定に必要な3要素を伝えるぞ!」と意識するだけでも、内容はガラリと変わるはずです。

そのため、「主体性」「論理性」「協調性」を、それぞれアピールできるエピソードを用意しておくことをおススメします。良く「エントリーシートに使えそうなネタ」をいくつか用意している学生がいますが、結構アピールできる内容が「主体性」だけだったりしますのでお気を付けください。同じアルバイトのエピソードでも、切り口を変えるだけで内定に必要な3要素をアピールすることができますので、ぜひいろいろな切り口から考えてみてくださいね。
ちなみに…この上記の悪い例は、私が経験をしてもいないことを、適当に書いたものです。でも、実際にありそうなエントリーシートではないでしょうか?私はこの企業を全く志望していませんが、想像してそれっぽく書くことができます。残念ながら、みなさんは「心から行きたい第1志望の企業」にも上記のようなエントリーシートを書いてしまっています。10枚届いたら、9枚がこのような内容なのです。誰が書いても同じようなエントリーシートでは、まず確実に突破することは不可能です。「就活っぽく」「エントリーシートっぽく」書く必要はありません。私がお伝えした基本事項を守って、堂々と自分をアピールしてください。

2.レイアウトを意識すべし!

 エントリーシートを書いていると、「どうしても文字数が足りない!」という状況があると思います。そのときに使えるテクニックです。実際に私の教え子が書いたエントリーシートで説明してみますね。今回は「自己PRをしてください」という問いに対する内容です。

【例1】
私は、目標を達成するだけではなく、利益を創出することができる人間である。大学3年生の秋に、「1000円を2週間でいくらまで増やせるか」というミッションのビジネスコンテストに友人2人と共に参加した。我々は「池袋の10店舗のラーメン屋の協力を得て限定クーポン付冊子を作り、それを大学の学生向けに1部100円で売る」という企画を実行した。【優勝への熱意】を、行動で示し、チームを引っ張ろうと考えた。私は自ら50店舗のラーメン屋への営業をこなし、6店舗の契約を獲得した。また店主との信頼関係を構築するために、毎日協力店のお店に通い、店主と今後の戦略についての会話などを繰り返した。また、お店の新商品開発の手助けをしようと思い、3日間でラーメンに関する学生向けアンケートを500部とった。結果2週間で35400円の利益を上げることに成功。コンテストで優勝することはできなかったが、店主から感謝の言葉をいただくことができた。 (393文字)

上記内容が、この学生の持ちネタだったとします。400文字で書く場合はいつもこれを利用しておりました。しかし、何社も受験する中で、「350文字で書いてください」という指示がありました。そこで下記のように、書いてある内容が、カテゴリごとに一目みてわかるようなレイアウトに修正し、文字数を合わせるというテクニックがあります。

【例2】
私は、目標を達成するだけではなく、利益を創出することができる人間である。大学3年生の秋、私はビジネスコンテストにおいて、「池袋のラーメン屋の協力を得て限定クーポン付冊子を作り、それを1部100円で売る」という企画を実行した。
【課題】ある有名なつけ麺屋に営業をかけたが、何度も門前払いされてしまった。
【行動】話すら聞いてくれないのが悔しかった。そのお店は新商品開発中とのことだった。そこで私は「今食べたいラーメン!」と称したアンケートを学生から500部とり、集めた情報を店主に渡した。また毎日お店に通い、売上向上というお店側のメリットを訴え続けた。
【結果】熱意は伝わり、契約することを了承してくれた。コンテストにおいては2週間で元手1000円から35400円の利益を上げた。(325文字)

いかがでしょうか。同じ内容なのですが、【】という記号を使って、すぐにどんな内容が書かれているかを示しています。全体的にスッキリするだけではなく、自分の頭を整理するという意味でも有効なテクニックだと思います。基本編でもお伝えしておりますが、800文字で書くときでも、一度このレイアウトを組んでから文章を作成すると、読み手がわかりやすくなる文章になります。200文字や300文字という、通常よりも少ない文字数で書かなければいけないときのテクニックです。ぜひ覚えておいてくださいね!

3.不要な言葉は減らし、とにかく具体性をつけるべし!

ESにおいて、修飾語やあいまい語(~と考えています、思っています)は必要最低限に抑えるべきです。限られた字数の中で読み手に最大のインパクトを与えるために、不要な言葉は削っていきましょう。そして、学生にエントリーシートを添削するときに私がしつこく言うのは「とにかく具体的に書け!」ということです。なるべく具体的にしようと努力している姿勢は、人事担当者から見てもすぐにわかりますし、「相手にわかりやすく伝えよう」という姿勢を非常に高く評価してもらえます。逆に、ありがちな失敗ESのひとつに、「で、結局なんなの?」と思われてしまうことがあげられます。書きあがってとしても、もう1度「具体的には?」と自問自答し、情景が目に浮かぶエントリーシートを書けるようにしましょう。

4.論理性を意識すべし!

文章一つ一つは、明確に意味を持っているでしょうか?前後の繋がりはしっかりしているでしょうか。こればかりは、書き慣れないといけないのですが、全体を通して読んだときに「スッ」と入る感覚を持てる文章を意識してみましょう。これは、どちらかというと“思考法”なので、完全に応用編です。論理に関する文章や書籍はいろいろありますが、まずは下記を意識してみて、整理してから書き始めると良いかもしれません。

Where? :どこに問題がある? もしくは何を目指している?
Why?  :なぜそれが問題になっている? どうしてそれを目指している?
How?  :どのように解決していく? どのように達成していく?

これを整理したうえで、設問に答えたり、文章を書き始めたりすると、より読みやすく説得力のある文章となります。

と…ここまでノウハウ的なことを書いてしまいましたが…実は一番大事なことを、これからお伝えします。それは「最高に楽しんで書いてください!」ということです。これは、本当に大事なのです。何か嫌なことがあって気分が滅入っているとき、予定がパンパンで精神が集中できないときに書いてはいけません。「気分が良くて、楽しんで書けそうなとき」に書くことが大事です。ぜひ、気分が明るいときと暗いときのエントリーシートを見比べてみてください。信じられないと思いますが、言葉遣いや表現方法など、ストレートに表れてしまいますよ。

質問別基本対策

 ここまでの内容を全て実践するだけで、かなり高いクオリティのエントリーシートが書けると思います。もし、この本に従って書いてくれている方がいらっしゃいましたら、これまで自分が書いたものと、今書いてある内容を見比べてみてくださいね。
 さて、これからは質問別基本対策です。「この質問はこれが聞きたいから聞いている!」ということをお答えしていきたいと思います。

1.学生時代頑張ったことを書いてください。

繰り返しになりますが、「本当に頑張ったこと」「本当に苦労したこと」を書いてください。実際に、私のスクールには、「365日毎日自炊をしました。それをブログにアップしています。」「地方から上京して、お金がなくて、3つのアルバイトを朝昼夜で掛け持ちし続けました」という内容を書いている学生もいます。何も、サークルの代表になる必要はありません。(実際、面接をしているとウソか本当か知りませんが、10人に6人くらいはサークルの代表か副代表です…。)もちろん、サークルの代表を「本気」で頑張ったというのであれば、ぜひその内容を書いてください。これまでの人生で一番頑張ったと胸を張って言えることを書いてください。できれば大学時代の方が良いですが、もし、高校時代が一番頑張ったというのであれば、それでも構いません。万が一、「今まで何も誇れるものがない」という人がいたら、今この瞬間から本気で生きてください。忘れてはいけないことは、自慢話ではなく、苦労話ですよ。苦労したことを、当時の苦労をリアルに思い出しながら書いてください。誰にでもそのご自身の苦労が伝わるように書いてくださいね。

2.自己PRを書いてください。

 基本的には学生時代頑張ったことと一緒です。ウソはだいたいバレます。面接をしていて、わざわざ指摘しませんが、見破られていると思っていたほうが良いと思います。みなさんが見栄えが良いと思っていることは、だいたい被ります。そして、見栄えが悪いことが多いです。「確かにめちゃくちゃ苦労はしたけど…こんなの自己PRになるの?」という内容ほど良い自己PRだったりします。本気で苦労したことが一番いいです。その方が、面接も台本なんか作らなくてもいいでしょうし、どんな質問にもスラスラ答えられますよ。
「あなたを色に例えてください」「あなたを動物に例えてください」こういう系の問題も自己PRだと思って頂いて問題ありません。何色でも、キリンでもラクダでも何を答えても良いです。自己PRができていれば問題ありません。

3.あなたの長所と短所を書いてください。

 長所は自己PRと一緒ですね。思う存分、本気の内容を書いて長所に結び付けましょう。問題は短所です。これも「本当」の短所を書いてください。「頑張りすぎることです。」と書いてしまう学生もいますが、これは長所です。「短所は長所の裏側。短所を長所のように書きなさい」という説もありますが、私はそちらを意識し過ぎるくらいであれば、本当の短所を書くべきだと思います。理由としては、面接官は面接をした際に、「この人のここがダメそうだ」と結構早い段階で見抜いています。(実際、性格診断テストも受験していて、その診断結果は面接官が持っているので、数値的にも短所がわかってしまいます。)しかし、本当の短所を「あ、この学生はわかっている!」と安心します。自覚しているということは改善の余地があるという判断します。短所に気づいていない人は、「気づいてないなら、改善できるわけがない」と判断されてしまいます。  
例えば、ものすごく第1印象が悪い学生がいたとします。その学生は「私の短所は、第1印象が悪いことです」と書いたほうが良いのです。ほぼ100%面接官も気づいて、心の中で思っていることですから。ご自身のことを「自分勝手」と思うのであれば、書いていたほうがいいです。自分勝手な人は見抜きやすいですし、性格診断テストに出ているでしょうし。本当の短所を書いたあと、最後に「この短所を自覚しているので、他人に迷惑をかけないようにしている」というような内容を一言添えてください。
 私が運営しているスクールでは、この「短所」を正直に書くことを重視させています。短所を自覚していないことが一番成長の妨げになりますし、面接官が嫌う傾向があるためです。本当の短所を書いても、合格率には何も影響はございませんので、ご安心ください。そもそも、私も面接官も必ず短所を持っていますので。

4.志望理由を書いてください。

 志望理由は、「企業研究の成果を発表する場」だと覚えておいてください。これは、エントリーシートも面接も同じです。志望理由を書いてくださいと指示されているのにも関わらず、自分のことを永遠と書いてしまうエントリーシートもあります。前述の食品メーカーへのエントリーシートの例にもありましたが、「発展途上国にボランティアに行ったこと」を永遠と書いてしまうというケースです。その話は聞いていないので、しっかり志望理由を書きましょう。
そして、志望理由は「同業他社と志望企業の違い」を説明してください。「比較した結果、私は貴社に適しています」ということを説明・証明する場です。

・貴社とA社では、評価制度にBという違いがある。私は貴社の評価制度を求めている。
・貴社は、A社と比較した場合、Bという魅力が強いので、私は魅力に感じている。

という内容になるイメージです。企業研究は、就職活動で差をつけるための、とても重要なポイントでもありますので、しっかりと対策をしておきましょう。行きたい会社の企業研究だけでなく、その同業他社も数社調べることは必須です。

今回はエントリーシートという内容なので、詳しくお伝えはできないことが残念ではありますが、企業研究の方法を知りたい方は、遠慮なくご連絡ください。

実際に内定者が書いたエントリーシートを見てみよう!

 それでは、これまでの内容を復習するという意味を込めまして、実際に2015卒の内定者が書いたエントリーシートを見てみましょう。(ちなみに、問題も実際のもので、外資コンサルティングファームで出題された内容です。)エントリーシートを書く上でのポイントを復習し、さらに「この内容ではこういう質問が来る」という面接対策もお伝えします。

あなたが過去にチャレンジしたことの中で直面した最大の困難は何ですか。またそれに対してあなたが何を考え、どう対処したか、その経験が今どのように活かされているかについて記述してください(600字)

【塾講師として受験生合格までの1年間】A
私は講師2年目に高校受験生の担当となった。私はその頃から「受験などの成功体験をきっかけとし夢や目標持てるよう生徒を支えたい」という思いを持っていた。B 私はこの思いで、当初は難易度Bの高校を志望していたこの生徒を「難易度Aの高校に合格させる」という目標を立てた。C しかしこの生徒は、勉強への主体性が低く、学校成績も志望校レベルに達していなかった。私はこの現状は「失敗体験>成功体験」という過去の勉強経験がボトルネックだと考えた。D そしてそれを克服するために
⑴主体性向上:自信と意欲を上げる
⑵成績向上:学校成績を上げる
⑶応用力向上:受験対策を行う」というステップを設けた。 
具体的には次の施策を行った。
⑴:毎授業で高得点が取れるように設計した確認テストを行い、生徒自身も実感できる点数化したフィードバックを与えることで、生徒の自信と実力を上げる
⑵:⑴で得た自信と実力を基に学校の定期テスト対策を行い、学校の成績を上げる
⑶:入試に必要な応用力身につける
この取組みの結果、この生徒は難易度Aの高校に合格することができた。 私はこの経験で得た成功体験による「自信」と、「適切な現状把握とアプローチ」「成功を信じる信念」「実行するコミットメント」という私の考える成功に必要な3つの要素を得ることができた。E そしてこれらが、今の私のビジョンを形成する基になっている。F(600文字)

【良かったポイントの解説】
A:タイトルをつけることで、設問にまずは答えていますね。結論ファーストができています。
B:「背景」と「動機」を簡潔に、読み手にわかりやすいレイアウトで書かれています。
C:「問題解決」のために「目標設定」をしている。具体的に説明できているところが良いですね。
D:「問題」の原因に対する「仮説」を立てることができている。主体性だけでなく、論理性もアピールされている。
E:陳腐なまとめはなく、最初の文章と結びついており、簡潔なまとめができている。
F:これはちょっと教えていなく、レベルの高い手法のですが、確実に面接官に食いつかせる”フリ”です。彼は自分のビジョン=確固たる働く目的を持っていたので、「これを理解してくれない会社には入社しない」と言っていました。そのため、確実に「あなたのビジョンとはなんですか?」という質問を面接官にさせていました。

いかがでしょうか。彼は、このエピソードを「論理性アピール用」と位置付けてエントリーシートを提出しておりました。実際、彼は10ほど受験しておりますが、エントリーシートで落とされたことは1度もなく、外資系のITコンサル企業に内定をいたしました。さらに、このエピソードをエントリーシートに書いた際の、想定される質問を以下に記載いたします。自分で書いたエピソードを見つめなおしてみて、自分で想定される質問を予想することも、就職活動では重要なアクションだと思います。

【面接対策】
・この経験で一番苦労したことは何ですか?
・なぜ仮説に対して、このような取り組みをしようと思いましたか?
・この経験で一番成長した点はどのような点ですか?
・また、それを日常どのような点で活かされていると感じますか?
・このように、自分で目標を設定して達成した経験は、他にありますか?

上記内容は、ほぼ確実に聞かれる内容だと思います。このエントリーシートを読むと面接官は、「彼は論理性がありそうだ。主体性もありそう(苦労することもできそう)だから、そこを重点的に聞いてみよう。」という思考になります。実は、彼の作戦勝ちです。彼は「論理性」が弱点で、本人も苦手意識を持っていました。一方で、「主体性」に関してはすごく自信を持っていて、実際に私が運営する就活スクールでも、圧倒的なリーダーシップと存在感を発揮してくれていました。
そこで「エントリーシートに主体性を書きすぎると、面接では、論理性があるかどうかを判断される質問が来てしまう」と、面接を繰り返す中で学習をして、予めエントリーシートでは主体性以外に重点を置いて書いていたそうです。その結果、面接では思う存分「主体性」をアピールできるような回答をして、見事4社の内定を獲得しました。10社中8社も最終選考に進出している結果から見ても、高い面接通過率を誇っていました。

エントリーシートの送り方など(その他の注意事項)

 ここまでがエントリーシートのテクニックを中心とした内容でした。いかがでしたでしょうか。ご理解いただけた方は、これまで以上に高いクオリティのエントリーシートが書けているのではないかと思います。
 ここからは、就活生のみなさんが、意外と悩んでいられるようなので「エントリーシートの送り方」をご説明します。以下の内容を知っていれば、損をすることはないと思いますので、ぜひご覧ください。

1.提出する前に最終チェック!

最後に、せっかくクオリティの高いエントリーシートを書いたのに、つまらないミスで悪い評価を受けないためのチェックシートをお伝えしておきますね。

チェックポイント
良い→5点 悪い→1点
(読者にチェックポイントを指摘してもらおう!)

1
誤字脱字がないか

2
句読点は適切か

3
質問に答えているか

4
何が言いたいのか
伝わってくるか

5
よく分からない
単語はないか

6
よく分からない
状況説明はないか

7
具体性があり、
納得させられるか

8
主観的な副詞、
形容詞が多くないか

9
その他
(印鑑のかすれなど)

ぜひこの表を自分で作成して、
・まずは自分でチェックする。
・友人3名にチェックしてもらう。
・身近な社会人にチェックしてもらう。
この作業をやってみてください。チェックしてもらった人全員に「素晴らしいね!」という評価をもらえるのであれば、エントリーシートは通過しますし、面接の通過率も高まるはずです。

2.エントリーシートの送り方

 基本的には、志望企業の指示に従いましょう。もし、明確な指示がない場合は、以下のような送り方がベターではないかと思います。ポイントとしては、

・赤字で履歴書在中と明記しておくこと。
・組織や部署に送る場合は「~御中」、特定の個人に送る場合は「~様」と書くこと。
・書類送付状を添えること。
これくらい気を付けておけば、問題ないかと思います。どうぞご参考にしてください。

就活を成功させるために大事なこと

「エントリーシートの極意」は以上となります。就活生のみなさん、いかがでしたでしょうか?ここまでお読み頂いた就活生のみなさんに感謝の気持ちと、就活の成功を願って、最後に“就活を成功させるために必要なこと”ということでメッセージを送らせて頂きます。

エントリーシートの書き方は、テクニックでしかない。
このエントリーシートの書き方をマスターしても内定をとれるわけではない。

これが、私が最後のメッセージです。ここまで伝えてきた内容とは、ちょっと矛盾してしまうかもしれませんが…。

就活生のみなさんは「テクニックさえ身につければいい」と考えている方がとても多いです。エントリーシートの書き方が知りたい。面接の突破法が知りたい。グループディスカッションでの振る舞い方が知りたいなど…確かにとても大事なことなのですが、言ってしまえばこれらは「最後にちょっとだけ対策すればいい」と私は考えています。

もっと大事なこと。それは、「人間として当たり前な行動を、普通にできるようになること」です。そして、「人間として1流であること」が大事です。その、人間を磨く努力をすることの方が、何倍も大事なのです。なぜならば、1流の会社には、1流の人間しかいないからです。自分の人間力を高める前に、1流の会社に「テクニックだけで」入社しようとしていますが、それでは絶対に受かりません。これまで1,000人以上の学生とお会いしてきておりますが、例外はありません。私が運営している就活スクールでは、これをしつこいくらいに伝えています。そして実際に、しっかり人間力を高め、どの会社からも評価される、素晴らしい人間となって巣立っていきます。私自身も、学生から勉強させてもらっているくらい、これからの日本を背負ってくれるのが楽しみな人材となって卒業していきます。

みなさんは、ちゃんと大学生活を送っていますか?
みなさんは、元気な挨拶ができますか?
みなさんは、ご両親に感謝を伝えていますか?
みなさんは、周りのご友人に「ありがとう」を言えていますか?
みなさんは、初対面の人と会ったとき「はじめまして!今日はよろしくお願いします!」と笑顔で言えていますか?

今、ご自身の中で思い浮かぶ「1流の人間」はどのような人でしょうか。その人が持っている要素はどのようなものでしょうか。特に特別なことはないと思います。上記のことが、毎日顔を洗って歯を磨くかのように、意識せずに当たり前にできている人間ではないでしょうか。テクニックよりも大事なこと。それは、1人の人間として、当たり前のことを当たり前にできることです。

そして、みなさんは例外なく1人の人間として尊い存在ですし、必ず1流の人間になります。「人間として大切なこと知っている」のであれば「必ずできる」からです。人によっては、過去に思い出したくないような辛い経験をしたり、傷ついたりした経験もあるかと思いますが、それでもやっぱりみなさんは素晴らしい存在です。過去に捉われて洗脳されて生きるよりも、1度しかない自分の人生を、誰よりも期待して過ごして欲しいなと思います。これが、私からの「就活を成功させるために大事なこと」のメッセージです。

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